- 2011年5月25日 11:43 PM
- Colorz-O店長の日記
先日俳優の長門裕之さんがお亡くなりになりましたね。
友人知人方のお話によれば、常に奥様のことを話されていたとか。
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この仕事を始めてからもの20年以上経ちますので、
その間色んなお客様がみえてます。
その中でも最も長生きされた方が4人。
みな同じ年齢で亡くなったのですが、それが95歳です。
その中でも今回の長門氏のことで特に思い出されるのがTさんです。
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最初はTさんの息子さん(といっても私の母と同年齢)が来店されてて、
その後Tさんも来店されるようになりました。
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小柄な方でしたが、”明治生まれの日本人”はさすがに丈夫です。
毎月決まったように同じ頃に予約の電話をいただいてから、すたすた歩いていらっしゃいます。
(町会長や老人会会長などをやってらっしゃたので、ここら辺りでは知らない人はいなかったと思います。)
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いつの頃からか、車椅子に乗った奥さんを押しながら歩いてる姿を拝見するようになり、
ほんと、とても微笑ましい光景でした。
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そのうち奥さん(おばあちゃん)もご来店するようになって、
その姿をTさんがニコニコしながら見てるのがこれまた微笑ましい。
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こちらはTさんご夫婦から見れば孫と同じようなもの。
「埼玉の田舎から嫁いて来た頃は、ここをまだ路面電車が走っていてね~」
と、当時で70年以上前のお話を伺ったりするのもまた楽しかったです。
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そのうち奥さんの具合が悪くなり、入院しするようになってからは
来店のたびにその様子をお聞きするのですが、
Tさん本人がどうにもこうにも悲しくてたまらないのがよく分かりました。
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その後奥さんが亡くなられましたが、それはTさんが90の声を聞いた頃かと。
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相変わらずお身体は丈夫そうではありましたが、
実際、「気持ちが沈んで仕方ない。」とお話になるし、
見た目にも少しずつ弱っていくのが分かりました。
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年齢から言えば身体の衰えは当たり前でしょうが、
なんといっても伴侶がいなくなったというのが気持ちの張りを奪っていくんですね。
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家にいても転んで怪我をするとかで、
しばらくして24時間家政婦さんと一緒に来店するようになりました。
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「一人になれるのはここにいるときだけです。」
と力なく笑っていましたが、それでもまだまだ楽しい会話が出来ました。
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そうこうして、最後の1年くらいはほとんど表情も変わらなくなり、
会話も続かないようになりました。
そして、ある日家政婦さんが一人でいらっしゃって
Tさんが他界されたことを知りました。
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お通夜にいったのを覚えていますが、たくさんの人がみえてましたね。
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奥さんが亡くなられた後に、
「息子さんをはじめ、お孫さん、ひ孫さん、そして玄孫までいらっしゃって、
「やっぱり長生きすると良いことなりますね。」と話したときにTさんが言いました。
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「戦争や震災をはじめ、ずいぶん色んな苦しいことや悲しいことがありました。
「でも、なんとか頑張ってやってきたもんです。
「それに夫婦は二人揃って夫婦なんですよ。家内が亡くなったときは悲しかったですね…」
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今回、あのときのTさんの言葉を思い出しました。
奥さん思いのいいおじいちゃんでした。
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